morrina新聞 2013 秋分号を描かせていただきました。
morrinaのたてものは、明治時代に建てられた土管工場を使用しています。
そこは、かつての職人達の“ものづくりの営み”が息づく場所。
今でも、少しの手間と時間を掛けながら、殆ど自分達の手で修繕しながら使っています。

常滑には、焼き物で栄えていた時代の古い建物が多く、morrinaの建物もその一つです。
古い建物好きのお客さんからは、よく建物について質問されるそうです。
味わいのある土壁や建具はもちろんですが、どうしてこういう構造になっているのか?を歴史と共に知って行くのも、面白いです。
そして、元工場という役割柄、作業上合理的に作られた構造も、現代となっては「味」に変えていけるから不思議です。
愛着のあるものを、手入れをしながら使い続けること。
これは、建物も、器も、道具も同じです。
建物との付き合い方を通して、モノと長く付き合う暮らし方を提案して行きたいと、morrinaの店主は言います。
使い古されたものも、味わいも含めて好きになる。
これから長く使えるものを、真剣に吟味する。
多少壊れても、修理をする手間を惜しまない。
新しく刺激的な物で溢れた世の中で、価値観の変化に柔軟でいつつ、暮らしの基本の部分は、こんな風にどっしりと付き合っていきたいですね。